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費用削減の技

さて、安く家を建てるには材料などの吟味も必要ですが、まずはプランニングの段階から意識することが大切です。注意するべき事これを列挙することにしましょう。もちろんこれらは絶対的なものではなく状況に応じて臨機応変に対処すればよいです。

1.シンプルな形
2.2階に大きな部屋を作る
3.廊下の少ないプラン
4.開口部は6尺以下で
5.梁スパン(柱間)は9尺以上にしない
6.着工後の変更は最小限に
7.セルフビルド(分離発注)は考え物
8.再利用は割高


1.シンプルな形

シンプルな形つまり、真四角な家の方がコスト的には有利です。
屋根や外装仕上げがシンプルになり、また面積も最小ですむため、
その分コストが節約できます。
平面計画上無理が生じないよう全体バランスを見ながら各部屋の配置を決めます。


2.2階に大きな部屋を作る

構造的負担の少ない2階にリビングやダイニングキッチンなど大きな部屋を設けることで、大きな梁や胴差しを使う必要がなくなります。
想像してみて下さい。柱も壁もない15畳のLDKの上に2階と屋根が載っている状態を・・・よほど太い構造材が使ってあっても不安になりますよね。
最近の主流である構造用合板などの面材で強度を出す工法であれば、理論上は1階に大きなリビングがあっても大丈夫ですが、建物の剛性(変形しにくさ)がはどうしても低くなります。強い風で揺れを感じたりする可能性も高くなります。
理論上の強度が出ていればクレーム対象にもなりにくいでしょうし、結局建て主さんが泣きを見ることになると思います。
バランスを考えた平面計画も必要です。


3.廊下の少ないプラン

廊下やホールは居住や収納スペースとして利用できない部分です。
可能な限り少なくします。例えば、プライバシーに配慮する必要のないリビングなどは廊下代わりに使用しても何ら問題ないはずです。


4.開口部は6尺以下で

南側に4本引きの2間や9尺幅の大きな掃き出しの開口を作りウッドデッキとの空間的繋がりを云々・・・確かに憧れますよね。でも、コストを抑えるためには 我慢して下さい。大きな開口は開口部の上に架かる横架材が大きくなってしまいます。また、耐力壁の絶対量が足りなくなれば、残された壁の部分により高度な 耐震補強が必要になります。スジカイ1本でよいのが2本たすき掛け、・・・コストアップに繋がる可能性大です。


5.梁スパン(柱間)は9尺以上にしない

6畳間の短辺方向が9尺です。長辺は12尺です。材料のたわみは同一条件ならば距離の3乗に比例しますので、12尺と9尺では約2.3倍となります。強度的には問題なくとも床がふわふわしたら困るので、どうしても大きめの材料を使うことになります。
L字型に部屋を配置するなど工夫をすれば開放感は出せますので、可能なら長いスパンに梁を掛けるのは避けるべきでしょうね。


6.着工後の変更は最小限に

着工後にいろいろと変更があるのは業者としてはいろいろ面倒です。
可能ならしっかりした図面を頼りに黙々と脇目も振らず仕事をしたいものです。
とはいえ、完璧な図面など有りませんから施工側から改善の提案が出ることも多々あります。
過去の経験として、この材料をこちらに変えたらどれくらい安くなりますか?と聞かれた時、少々面倒に思いました。単純に定価が安くても値引率には差 がありますし、業者に材料の値段を問い合わせて再見積、お施主様に差額を提示してどちらにするか意思確認、それらの手間や経費はどうするの?
経費まで盛り込んだら安くなるはずのものまで高くなる可能性もあり得ます。
難しいでしょうが、後で変更の無いようしっかりした事前の計画が必要でしょうね。


7.セルフビルド(分離発注)は考え物

お施主様が直接業者と契約して支払いも業者に直接してしまうと、工務店の利益分がカットできてお値打ちになりますよね。
でも、その工事の分はお施主様が責任を負うことになります。これって案外リスキーでトラブルの元になりやすいんです。
例えば、システムキッチンあたりから水漏れが!!まず誰に連絡します?たぶん水道工事屋さんでしょうね。だけど原因はシステムキッチンの混合水栓の不良 だっら?これはメーカーの責任になりますね。駆けつけてくれた水道屋さんにはやはりお金を払うべき?不良品の混合水栓の取替は誰がしたくれるの?これらす べてお施主様が考えないといけません。

設計士さんなどが仲立ちをしてセルフビルドを勧めている場合もありますが、設計士さんは設計のプロだけど、施工管理のプロではないんですよね。適切なタイミングで業者を手配したり、業者の手配順序などもいろいろ知識が必要です。
例えば壁下地のボードを貼ってしまってから水道の配管工事をしようとしても無理です。まあ、こんな簡単なことでミスする人は少ないだろうけど、もっと高度な知識が必要なことも多いです。施工は施工のプロに管理してもらった方が結果的に無駄も少なくなります。
滞りなく工事が順調に進めば安くて良い家が造りやすいです。


8.再利用は割高

建て替えなどの時に良く出る話ですが、造り付け家具などの再利用を希望するお客様がいます。特別な思い入れがあるならば別ですが、費用を安く抑えるつもりならばやめた方がよいです。
まず、壊さないように丁寧に取り外す手間、搬出搬入の費用、保管費用、それらを考えるとあまり安くはなりません。苦労して取り付けてみたら、きれいだったはずの家具も真新しい家の中ではどうも薄汚れた感じ・・・なんてことに。

そういえば、以前タイルを剥がしてまた使いたいなんて話もありましたね。
これは絶対高く付きます。しっかり接着しているタイルを割らずに剥がすのは至難の業!同一の新品を買った方が得です。

  
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